1918年から1920年に流行したスペイン風邪は,全世界で患者数約6億人で,2,000万から4,000万人が死亡したとされています。スペイン風邪はヒトにおけるA型インフルエンザウイルスによる流行であることが,後に科学的に確認された最初の事例ですが、A型インフルエンザウイルスは元来鳥類を中心に保有されていたウイルスで,少しずつその遺伝子を変化させ,現在流行している香港型やソ連型に変異してきたものです。日本でも患者数が2,300万人,死者38万人という記録が残っています。第一次世界大戦のさなか、三回の流行の波が起こり、丸3年かかって終息しましたが、今年はこのスペイン風邪終息の100年目になります。
※東京都健康安全研究センター参照